宮城巡り40箇所完全制覇の旅 #1 石巻&野蒜築港
2019年11月25日 午後2時 JR仙台駅
いつもの仙台駅から、この40箇所制覇の旅の記念すべきスタート。今日の目的地は宮城県で2番目の人口規模を持つ石巻。途中で野蒜(のびる・東松島市)に立ち寄ります。どちらもスタンプの設置場所となっています。
ちなみに、仙台駅のオブジェ(写真右下の黒いやつ)は、場所が場所なだけになかなか見向きされないがなかなか著名な作家が制作したものだそう。(美術の講義で聞きました)
乗り込むのは仙石東北ライン・快速の石巻行。
震災後、仙石線の快速列車は塩釜まで東北本線を経由し、高城町から仙石線に合流するようになった。これによって仙台ー石巻間の所要時間は10分ほど短縮されることとなった。遠距離の利用と近郊列車としての仙石線を分けて混雑を和らげる狙いがあるのかな。
ふたつの路線は電気の方式が違うので、都合上ディーゼルエンジンの電車が走ります。
仙台(1416)→野蒜(1452)
野蒜駅に到着。駅のホームの後ろに海が見えていい眺め。これだけでも来た甲斐があったな。
野蒜でのスタンプの設置場所は奥松島イートプラザという観光案内所のようなものらしい。
※撮影の許可を頂いております。
中に入ると、早速スタンプを発見。記念すべき1個目だ。記念すべき1個目の写真を撮り忘れた
土産物コーナーを見渡すと、こんなものを見つけた。
ラプラスのマンホールを探すヒントになるし、クリップが付いてくるということで購入。
建物の外に出て少し歩くとそのマンホールを発見。
さて、石巻に行こう...と思っていると、Twitterのフォロワーからもう少しで行くので待っていてほしいとのメッセージが。
待っているとやってきたのはつゆりという男。(#0の最後の写真を撮影してくれた人です。)聞くとなんと野蒜築港の跡まで連れて行ってくれるらしい。講義とかで聞いたことはある名前だが、自動車じゃなければ行けない場所だ。ありがたい。
野蒜築港とは。
当時の代表的貿易港であった長崎・横浜港に先んじて、国家プロジェクトとしての野蒜築港が明治11年にスタートしました。難工事の末、4年後に内港地区が完成、引き続き国際港を目指して外港地区への展開が期待されていた矢先に、台風が直撃しました。この災害を契機に、政府は、技術的・財政的に東北への大規模な港湾の建設を断念しました。(国土交通省 東北地方整備局 塩釜湾港・空港整備事務所HPより引用)
つまり、横浜より先に、大規模な湾港の建設が宮城県に計画されていたのです。横浜のほうが台風来そうな気がするけどなぁ。おのれ台風。
その明治時代の夢の跡が野蒜築港跡というわけです。
確かに、周りに建造物さえあれば横浜にもなり得そうな大きさの湾港だ。しかし、いまはただ港の形があるだけ。儚い。
いままで20年間知らなかったけれど、宮城県にこんな場所もあるんだなぁと初回にして感銘を受ける。案内してくれたつゆりくんに感謝。
天気がよければ単純に眺めも良いので、興味がある方は是非一度足を運んで明治宮城の夢を感じてみては。
車から降ろしてもらったのは仙石線の鹿妻という駅。使うのは初めて。
と、ここで事件が発生!
列車が遅れるだけならまだいいのだ。この列車は16時50分に石巻に到着するはずだったのが7分遅れ。
石巻のスタンプがあるのは駅の横にある市役所。それを押せるのは17時までだ。
お分かりだろうか。
そう、市役所が閉まるまでに間に合わない公算が出てきたのだ。
頼むぞ...と思いながら遅れてきた列車に乗車。
JR仙石線 普通・石巻行 鹿妻(1630)→石巻(1651)
駅を出て、爆走。石巻市役所に駆け込む。いつも走っている気がする。旅が下手なのは相変わらずか。
ギリギリセーフだ。無事、2つ目のスタンプを押すことができた。
私が旅をすると、何故に時間の余裕が無くなってしまうのだろうか...
さて、無事に目的を果たした私には、石巻に来たらどうしても行ってみたかった喫茶店があった。
「マンガッタンカフェ えき」というその喫茶店は石巻駅に直結されており、改札内、駅の外の両方から入店することができるという面白い構造のお店だ。
地元のコーヒー店が営んでおり、石巻ブレンドや支倉ブレンド(石巻に記念館がある、支倉常長に由来する)などといった、オリジナルブレンドが味わえるという。
私は何回も石巻を訪れているが、時間が足りなかったり営業が終わっていたり、このお店に入れたことがなかったのだ。
※撮影許可を頂いております。お茶目な店員さんが「良く書いてくれたら載せていいよー!」
店内を見渡すと、いろいろなお菓子やお土産が売られている。その中でも私が注目したのは、何気なくそこにあった「かきあめ」だ。
文字通り牡蠣のエキスが使われているこの飴は、松島や石巻に行くと必ず買っていたほど好きだった。(好みはあると思います)
しかし、2011年の震災以降はめっきり見かけなくなった。もう二度と見られないのだろうと思っていた。いずれあの味も忘れてしまうのだろうと思うと寂しかった。
しかし、その「かきあめ」が日常にひっそりと佇んでいたのだ。もしかすると気づかないかもしれないほどに。聞くと、このお店に関係している方が、あの飴の味を知る人々に何度も試食を行い、以前に近い味に合わせて復活させたのだという。
思わぬ再会と、その出会いをもたらしてくれたこの旅に感謝したい。
コーヒーは例の支倉ブレンドだ。苦みが強めでおいしい。
パンはかなーり厚切り(4枚切りより厚そう)。あまり食べない人だとこれで十分かも知れない。
駅のホームや人の往来を眺めながらコーヒーを頂けるカフェはとても珍しい。石巻に行く人も、旅の途中で駅を利用する人も、立ち寄ってみてはいかがだろうか。
念願のお店に入り、懐かしい味との再会も果たしたところで本日の旅は終了。
JR仙石線(仙石東北ライン直通) 快速・仙台行 石巻(1859)→仙台(1956)
企画・移動提供:つゆり
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